第127章 芸事に家柄は関係ない。
気を引き締め直して土方は近藤達へと向き直る。
土方「…で?何があった?」
山崎「天狗村の村民達の態度が一変したんです。」
土方「めちゃくちゃ最優先重要案件じゃねぇかァァァァァ!!」
想像以上の事態に思わず叫ぶ土方。だがそれに対して近藤は至って平然とした様子で言葉を返す。
近藤「順を追って話すって言っただろう。」
土方「こっち先に話すべきだろうが!しかもあれからすげー時間経ってるしィィィィィ!!」
百歩譲って“順を追って話す”を許したとしても、その後すぐに話すべきだろう。そのツッコミに対し、またもや近藤はしれっと返す。
近藤「何言ってんだ。俺にとっちゃ何処の馬の骨とも分からねぇ村民より、お妙さんとカウントダウンライブを過ごせるかどうかの方が重要だ。」
土方「馬の骨っつったよ!警察にあるまじき発言してんじゃねーよ!!つーか結局自分の私利私欲の為だったって暴露しちまってんじゃねぇか!俺らの恋路の話どこいったァァァァァ!!」
近藤「コレ話してたらお前、カウントダウン行かなかっただろ。お前達の恋路も含めてだ。」
こじつけ感の凄い持論で、何だか裏切られた気分だ。近藤は更に続ける。
近藤「『お前が気にするような事じゃねぇ。』とも言っただろうが。それでも知らん顔出来ねぇって言って聞きたがったのはお前だろ?」
土方「結局俺に責任押し付けてんじゃねーよ!!」
怒り狂う土方を前に、近藤は尚も平常運転。
近藤「まぁもう良いじゃねーか。過ぎた事だ。」
土方「それオメーが言って良い台詞じゃねーだろ!!つーか何なんだよ、態度が一変って!」
詳細について問い質す土方。これには調査に当たっていた山崎が答える。
山崎「以前、合成薬について報告した時、村民達の聞き込み調査が難攻してたって話、覚えてます?緒方の事を訊こうとしたら狂信が凄かったって。」
雪月花 慰安旅行編、第106訓参照である。山崎と松本が萩に残り、事件について調査をしていた時の事。調査が難攻した事で、屯所への帰りが遅くなってしまった。その時の報告を思い出す。