第125章 好きな人とのデートは上手くいかない。
呟く葵咲を無視し、土方は顔を真っ赤にして異議申し立てる。
土方「するかァ!良い歳して んな公衆の面前で出来るわけねーだろ!しかも普通でもねーしィィィ!!」
妙「あら、出来ないんですか?貴方たち、本当に恋人同士?偽装なら国内防諜機関の国家保安局(ひみつけいさつ)に通報しますよ?」
土方「ここは東国(オスタニア)じゃねーだろ!」
近藤「っつーか俺達が警察ゥゥゥゥゥ!!」
急にスパイファミリーの世界観を語る妙に、土方達は全力でツッコんだ。だが妙は引かない。
妙「しないって事は、愛がないんですね?」
葵咲「えっ。」
その言葉には葵咲が反応した。泣きっ面にハチ状態で若干眼が潤む葵咲。それを見て土方は言葉を詰まらせる。そして大きなため息を吐いて渋々実行を試みた。
土方「ア・・・・・・・アーン…。」
葵咲「ア…ファっ…」
スパイファミリーコミック第11巻、MISSION68。ヨル・フォージャーが“腹巻のガリクソン”を倒して手を負傷した時と同じである。
ドキンコ、ドキンコ…。
人前でイチャイチャするなんて全く慣れていない。ヨルのようにドキンコメーターが破裂しそうになる葵咲。だがその時、先程の鳩が旋回して戻ってきた事により、今度は葵咲の頭の上に糞が落とされた。
妙・葵咲「!?!?」
近藤・土方「えええええぇぇぇぇぇ!?」
葵咲「・・・・・。」
一気にクールダウンする葵咲。ひとまずトイレに行って髪に付いた糞を洗い落とす。そして席へと戻り、半分貰ったハンバーグを普通に食べた。
他の三人も いたたまれない空気となり、四人はお通夜のように静かな食事を終えてレストランを出た。