第125章 好きな人とのデートは上手くいかない。
再び妙は近藤と合流し、近くにあった自販機を指差す。
妙「飲み物はアレで良いかしら。」
普通のお茶やジュースを買われてはミッションが遂行出来ない。近藤は慌てて辺りを見渡し、キッチンカーを見付ける。そのキッチンカーの看板にはワッフルやチュロスのメニューが書かれている。食べ歩き用のスイーツを主に販売しているようだったが、近藤達の目的であるメロンフロート等も売っているようだ。
近藤「あっ!お妙さん!あそこにメロンフロートがありますよ!あれなんかどうです?普通の缶ジュースより冷えてて、きっと気分もすっきりしますよ!」
妙「そうね。美味しそうだし、それにしましょう。」
妙から付かず離れずの距離で見守るのは九兵衛と猿飛。二人は妙からの指示どおり、周囲に目を凝らして援護者を探す。そうして見付けたのは総悟と一郎兵衛の姿だった。
九兵衛「ん?あれは…!」
猿飛「あの二人って葵咲の事好きだったわよね?二人の仲を引き裂こうとしてるのはあいつらね!?」
九兵衛「そうはさせん!」
総悟と一郎兵衛は葵咲達を見張っている。二人が葵咲と土方のデートを邪魔しようとしているのは一目瞭然だった。
首謀者が見付かった事で、九兵衛達の目標は総悟達へとシフトする。二人は注意深く総悟達を見張る事にした。
妙「葵咲ちゃん大丈夫?」
葵咲「うん。座ってたら大分落ち着いてきたよ。」
妙「はい。これでも飲んで。」
葵咲「ありがとう。」
そう言って手渡すのはメロンフロート。季節を考慮してるのか、ジュースの上に乗っているのはアイスではなくクリームである。ちなみにクリームは増し増しのモリモリだ。近藤もまた、土方へと同じ物を渡した。
近藤「トシの分も買ってきたぞ。」
土方「悪ぃな。マヨネーズ乗せに変えてもらって。」
近藤「いや、普通のクリームなんだけど。」
幻覚が見えるレベルの酔い具合だったらしい。その発言が先程のコーヒーカップの恐ろしさを物語っている。不慮の事故(?)とは言え、近藤は難を逃れた。葵咲には悪いが、自分が乗らなくて良かったと思ってしまうのだった。