第124章 恋のキューピッドも自分の事が一番大事。
四人は園内マップを開き見る。行きたいアトラクションの選択は女性の意見を優先しようと近藤と土方は口を挟まずにいた。目を輝かせながらマップに目を落とす葵咲を見て、土方は少し呆れながらも微笑を浮かべる。
近藤は無心で妙を見つめていたが、背後からこっそりと声を掛けられた。
「近藤さん、近藤さん。」
自分を呼ぶ声に気付いて振り返ると、そこには見慣れた顔ぶれがいた。
近藤「総悟!?」
近藤は土方達に気付かれないよう、静かにその場を離れて総悟の傍に駆け寄る。
総悟「話は聞きやした。俺達に任せて下だせぇ。」
近藤「いや、なんでここにいるの。」
ここはそこらへんの道端じゃない。遊園地だ。しかも園内。その疑問に総悟は平然とした様子で答える。
総悟「屯所で偶然話を聞きやしてね。尾行(つ)けて来たんでさァ。」
近藤「しれっと言わないでくんない?」
総悟「ちゃんと有休申請しやしたんで、問題ありやせん。」
近藤「そういう問題じゃなくて。つーかアンタ確か元花魁の人だよね?何でアンタまでここにいんの。」
総悟の隣にいたのは一郎兵衛だった。異色な組み合わせに思わずツッコんでしまう。そのツッコミに対して一郎兵衛は呆れ顔で総悟の方を親指でクイッと指差した。
一郎「成り行きっつーか、総悟(コイツ)に巻き込まれたっつーか。」