第4章 金沢到着
新幹線が金沢駅のホームに滑り込む。
カラ松とまつのくりすてぃーぬは降りる人の列に続く。
「まずはチェックインをしてしまおう。」
カラ松は駅の表示板を見ながら、「こっちだ。」とまつのくりすてぃーぬを連れて行く。
二人の泊まるホテルは、金沢駅前にそびえ立つ大きなホテルである。
兼六園口を出ると、鼓門という和を感じさせる門があり、周りには松の木が植えられている。鼓門の向うにホテルが見える。
「なんだか、松を見ると落ち着くな・・・。」
カラ松が呟いた。
苗字だけでなく、名前にも松の字が入る人ならではの感想だろうか。
早速ホテルに入った二人は言葉を失った。
「ネットで見ては来たが・・・。」
「すごいね。」
高級感溢れるホテルである。
「フッ、俺とまつのくりすてぃーぬの初旅行に相応しいホテルだな。」
「なんで上から目線?」
ホテルの人に案内され、部屋へと向かう。
予想以上におしゃれな部屋である。
「わー!すごい!素敵!」
「素晴らしいな!」
「いいホテルに当たったね!カラ松のおかげだね。」
「まつのくりすてぃーぬの喜ぶ顔を見たいからな。全ては愛するお前のためさ。」
カラ松はまつのくりすてぃーぬのはしゃぐ様子を嬉しそうに見ている。
「少し休むか?」
「ううん、カラ松は?」
「俺は大丈夫だ。」
「じゃあ、早く観光しよ!」
カラ松はにっこり笑うとまつのくりすてぃーぬの手を取る。
ホテルの人に鍵を預けると、「金沢観光をお楽しみ下さい!」と気持ちよく送り出してくれた。
二人はもう一度、駅へと戻る。兼六園行きのシャトルバスがあるのだ。