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制服少女と赤瞳少年【HP】

第2章 出会う


天国ではなく魔法の世。
理解が追いつくと少年、もといいトム・リドルの突きつけるこの木の棒は杖ということになる。
よくよく見てみると先にかけて細くなり、表面は軽く磨かれている。
こんな木の棒がそこら辺にあるはずがないのに、自分の動揺っぷりが伺えた。

ともかく少女はハリーポッターの世界、正確に言えば後のヴォルデモートのトム・リドルが、学生だった時代にトリップした。
この少女の特異な点はお気楽すぎる思考と少々無感動なところだ。
通常なら(通常の生活の中でトリップするなど有り得ないのだが)声を上げたり理解ができず気を失う者もいるだろう。
しかし少女は冷静に(多少の動揺で観察眼が曇っても)受け入れ対応していた。
トリップしたのなら衣食住は確保したいなぁ、そう思いまっさきに思い浮かんだのがダンブルドアだ。
しかし言葉が分かり合えない以上ダンブルドアに会いたくてもそれを伝えられない。
そのうち少年もホグワーツに戻るだろうからそれについていけば何とかなるかなぁなどと考えていた。



一方少年は表情は(あまりわからないが)動揺していた。
近づくとわかったが、正確に言うならば目を合わせたらなのだが、強い魔力を少女から感じていた。
自分の魔力はそれなりに強く膨大な量であると自覚はしていたが、少女からはそれをも超えうる魔力を感じていたのだ。
(Japanese……)
この少女はそう言った。まずはコミニュケーションを取りたいところだが何せ言葉が違いすぎる。
少年は多少なりとも異国の言葉、フランス語スペイン語ドイツ語イタリア語に中国語そして母国語の英語は話せるのだが少女の出身の地、日本語は知らなかった。
魔法かなにかで言語を統一させられれば良いのだが若干12歳の少年には流石に無理があった。
そもそもそのような魔法が存在するのかも不明だった。
このような特異な魔法は嫌だが非常に気が進まないのだがダンブルドアに頼った方が良いだろう。
少年は少女が黙っているのをいいことに勝手に結論づけ、手を引いてホグワーツに向かって行った。
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