第6章 調合とお土産
夕食の席で少女はスラグホーンに話しかけられた。
「アルバスから聞いたぞ。魔法薬を調合したとか。どれ、見せておくれ…」
まだ城に残る教職員が一堂に会し食事をとっているので羞恥がありつつ少女は持ってきていた瓶を5つスラグホーンに渡した。
魔法薬に秀でていないほかの教員もほぉ、と感心する。
昨日今日魔法使いであることを知った少女が5つもの調合を行ったのである。
感心も無理ないだろう。
「ほっほう!これはすごい!え?調合は初めてかね?いや、全く素晴らしい!!」
お気に召したようで今度パーティーに招待しようと言われた。
「ヒカルは非常に優秀。是非我スリザリンに欲しいですな!」
「いやいやこんなに優秀な魔女です。レイブンクローですね。」
「あら、それを言うならパッフルパフですよ。こんなに人間性が優れた人間はなかなかいませんわ。」
「初めての調合で5つも!好奇心が多いならグリフィンドールはきっといい仲間に会えるぞ」
気の早い勧誘に少女は苦笑いを浮かべる。
しかし杖を買ってきたらそれぞれ魔法を見てもらう約束をちゃっかり取り付けたあたりは流石である。
「皆のもの気がちぃと早いのぉ。わしの孫を困らせてくれるな。」
嗜めるものの楽しそうに目を細め少女を見守る老人の目は暖かかった。
【魔法とお土産】