第2章 新生活
「私が言っても励ましにならないかもしれないけど…」
ちょうど、他の皆も支度を終えてこちらにやってきた。
「私の初めては影山くんだし、ずっと一番だよ。」
「「「「「?!?!!!?」」」」」
私の言葉に、影山くんはおろか周りの皆まで一様に固まっている。
何かまずいことを言ったかと思って焦り、取り繕うために言葉を続ける。
「あ、ほら私、生は初めてだったから!あの日本当に感動したんだよ!だから自信持って…」
「お、お前もう黙れ!!!!」
真っ赤な顔をした影山くんに途中で遮られた。
顔面を鷲掴みにされたように思いっきり口をふさがれる。
あ、照れてるのかな。
「あ、あのー…お前たち、いつからそういう関係になったの?」
大地さんが影山くんに問う。
「ち、違うんですキャプテン!」
「影山ー…俺もあんまり固いことは言いたくないんだけどさ、せめて付けるもんは付けような。俺達高校生なんだし。」
「誤解なんですキャプテン!」
「影山…神聖な部のマネージャーを汚した罪、お前の命で贖え!!!」
「本当に手が早いのは実はお前だったのか影山…このやろー!!!」
「西谷さんも田中さんも!本当に誤解なんですって!!」
影山くんが必死に先輩たちに訴えているけど、何をそんなに真剣に言っているんだろう。
そう思っていたら影山くんがこちらに振り返って怒鳴る。
「お前もなんとか言え!」
「いや、さっき黙れって…」
「うるせー!だいたい何で主語を言わねーんだ、だから誤解されるんだろうが!!」
「誤解ってなんの…」