第2章 新生活
そして、そこからしばらくバスに揺られ目的の学校に到着した。
何人かのバレー部員らしき人たちとすれ違うが、皆本当に大きい。
「おい、キョロキョロしてて迷子になんなよー!」
西谷先輩にそう声をかけられてハッとし、前を歩く皆と少し距離があいていたことに気付く。
慌てて追いかけようとしたら、誰かとぶつかってしまった。
「あ、ごめんなさい!」
「いや、こっちも悪かった。」
相手の人は軽く謝ってくれたあと、私の着ていたジャージをしげしげと見つめ、口を開いた。
「…烏野のマネージャー?」
「あ、はい。」
「影山、今どんな感じ?女子にも無理な要求とかしてくんの?」
「……へ」
この人は、影山くんの中学の時のチームメイトか。
「……金田一。」
元チームメイトらしき人が、反対側からの声に振り向くと、そこにはいつの間にか影山くんが立っていた。
「おー影山。久しぶりだな。そっちでの独裁政権ぶり、見るの楽しみにしてるからな。」
「……ああ。」
挑発を軽くいなした影山くんは、私に、はやくしろよと言って先輩たちを追って先に歩いて行く。