第8章 春への道
お兄さんは月島くんがチームでうまくやっているのか相当不安な様子だった。
初めて会った時には私に「こいつのこと見捨てないでやってな」なんて言っていた。
少しでも弟の普段の様子を知りたいのかもしれない。
月島くんが冷めている原因は自分のせいと思っているからこその言動なのかもしれないけど、それにしても何て良いお兄さんなんだ…!
「行く!行きます!!すぐ着替えてくるから待っててね!」
月島くんが別のチームでどんな風に練習しているのかも興味があった。
私は一刻も早く残りの片付けと着替えを終わらせるべく、手と足を動かすのだった。