第7章 東京遠征
「なんだよ、お前も俺に抱いてほしいのか?」
「はあ?!!何言ってんですか!!!」
「まだそういうことは早いってんならキスでもいいぜ。1回で心持ってく自信ある。」
私が完全に引いた様子を見せると、月島くんが助けてくれた。
「…ちょっと。うちのマネージャーに手、出さないでください。もうすぐ僕の彼女になる子なんですから。」
「おお、ツッキー言うねえ。」
「おい、誰がお前の彼女になるって?!」
月島くんの発言に、また影山くんとの諍いが始まりそうになる。
「…つか俺、女子にそんなこと言われてんのか。まあ悪い気はしねえけどよ。男が言ってるの聞かれたら大変なことになるよな、その手のことって。」
「確かに…芸能人の抱かれたい男ランキングとかはあるけど女性版はないですしね。」
黒尾さんの言葉にそう返したあとで思う。
そんな、生々しいランキングは見たくない。
でも、現に男性版のそういうランキングは存在するのだ。
ここにきて私は、男の人より実際は女の人のほうがずっといかがわしいことを考えていたりするのかもしれないと思い始めていた。
「やっぱりモテるためにはエロオーラというか…そういう雰囲気は大切なのかもしれないですね!」