第7章 東京遠征
「またここに来てたのかよ山本…!」
「あ、クロさん…!」
声のした方に視線を向けると、そこには黒尾さんの姿があった。
どうやら猛虎さんを探しに来たらしい。
「皆で集まって何の話してんだよ?」
「モテるクロさんには関係ない話です!!」
「は?」
訳がわからないと言った様子の黒尾さんに、第三体育館でのよしみからか月島くんが説明した。
「女子の好きな男のタイプについて、だそうですよ。」
「はあー?そんなもん聞いてどうすんだよ山本。」
「参考にするに決まってるじゃないですか!!」
猛虎さんの答えを聞いて黒尾さんは爆笑する。
そんな黒尾さんを見ながら、私は考えた。
黒尾さんもモテるのか…
まあ、それこそ高身長だし。
女の子が引かない程度に、且つ心地良くさせるような上手にからかうスキルがあるからだろうか。