第7章 東京遠征
ゲーム語りに移行すると、研磨くんは少しずつだけど態度を柔らかくしてくれた。
軽い気持ちで声をかけたけど、彼のプレイ内容を見て顎が外れそうになった。
ランク500超えって…
私なんて最近ようやく100超えたばっかなのに。
いつからやっているのかは知らないけど、その根気強さにも敬服する。
更に、彼は超難関の曲も軒並みフルコンボを達成していた。
「すごすぎる………」
「……どの曲が苦手なの?」
そう聞かれたので、たまたま持ってきていた自分のスマホを出して答える。
すると、研磨くんは色々アドバイスをしてくれた。
話が長くなりそうだったので、二人で手近な休憩コーナーに移動し、並んで椅子に座り込んだ。
「…まあ、色々言ったけど結局はリズムゲームなんだからさ。音をよく聴いてリズム取りながらタップすること。難しい曲でも慌てないこと。」
「慌てない、慌てない…それが私には一番難しそうだな…よし、ちょっとやってみよう!」