第6章 再起
月島くんと山口くん、日向くんと影山くんと私の5人で座り込み、勉強道具を広げた。
日向くんと影山くんまで座り込んだのを見て、月島くんは不満そうに口を開く。
「…なんで日向と影山まで座るのさ。」
「い、いいじゃん気にしないで!私の方だけ見て?」
「菜月お前そういう誤解を招く台詞を言うんじゃねえ!!」
「影山くん声大きいよー…」
隣の影山くんの声のボリュームに私の耳は悲鳴をあげた。
「……じゃ、さっさと始めよう。どこ?」
月島くんに促されて、私は急いで問題集を開く。
ページ数や問題の番号などをわざと声に出して日向くんと影山くんに教える。
月島くんの説明は、菅原先輩みたいに分からないところへの共感こそないものの、簡潔で分かりやすかった。
これが理解できない人の脳みそが理解できない、といった感じか。