第6章 再起
それからも数日間、私は頑張ってダイエットを続けた。
毎食、少しずつ量を減らした。
間食はもちろん無し。
甘いものが恋しいけど、そうも言ってられない。
頑張らなきゃ……。
お腹が空きすぎると気分が悪くなってくるのって何故なんだろう。
やっぱり、体からのSOSなんだろうか。
糖分、栄養、足りてないよーと体が叫んでいるのかもしれない。
エネルギーが足りないからか、私はお腹が空くとどうしても無口になる。
喋ることにまで気が回らないのだ。
朝の通学路での私のあまりの無口ぶりに異変を感じたのか、影山くんが声をかけてくる。
「具合悪いのか?全然喋らねえけど…。」
「あ…ごめん、なんでもないよ…」
消え入りそうな声でそう返事をしたら、影山くんは明らかに驚いていた。
「なんだよその顔…死にそうだぞ。」
「あはは…笑うのも辛い。」
そう言いながら肩を落とすと、影山くんはため息をついた。
「腹減ってんじゃねえの。」
「…!」
「そんなになってまでやることかよ、ダイエットなんて…」
「うー、男の子には分かんないよ…いくら食べても太らない体になりたい…」
「…月島の野郎も言ってたけど…別に気にするほどじゃねえと思うけどな。」
「二人共、中身見たことないくせによく言うよ!!」