第6章 再起
「なっ…!だ、大丈夫だよ!痩せたってあまりあるほど肉が付いてるんだから!」
「おい、ツッコむとこそこじゃねえよ菜月!ふざけんな月島!!」
影山くんがまた怒鳴っているけど、月島くんは全く気にする様子がない。
私の方をちらりと見てから、目の前までやってくる。
そして、無言で私に触れてきた。
私の両方の二の腕と腰のラインを月島くんの手が這う。
「そんなに気にすることないと思うけどね。ちゃんとくびれてるじゃん。」
「な…、な…」
今度は何も言葉を返せなかった。
体が固まって動かない。
「龍!!!」
「おうノヤッさん!!!」
西谷先輩と田中先輩が月島くんを取り囲んだ。
「お前昨日から調子のりすぎだぞ!」
「はいはい…分かりましたからそんなに熱くならないで、西谷さん。」
「先輩を簡単にあしらうな!!!」
「月島てめえー!また菜月に触りやがったなコラ!!」
「あー…まただ、うるさいなあ王様は…」
皆が騒ぐ中、私はまだ呆然としていた。
気にしなくていいって言われたって……やっぱり気になるよ!!!