第6章 再起
「やっぱり男の子って、そういうことよく考えるものなのかなあ…」
「10代男子の性欲ってやつを甘く見てたね?菜月。」
昼休み。
私は教室でそういう話が好きな友人と囁き声で会話していた。
「だいたいさ、好きだっていうのはあなたをそういう風に思ってますってのと同義じゃん。」
「そ、そういうものなのか…」
「そうだよ!あんたなんか毎晩脳内で犯されまくってるに決まって…」
「それ以上言わないでー!」
「影山くんも菅原先輩も月島くんも…」
「ほんとにやめてー!!!」
焦って友人を制する。
私は手で熱くなった顔を仰いだ。
そんな私を見ながら、友人は尚もとんでもないことを聞いてくる。
「それで、誰に抱かれたいかは決まったのかな?」
「そっ、そんなの考えてもいないよ!恥ずかしくて無理!」
「あはは、菜月はウブで可愛いなー。」
そう言って笑う彼女に、私は何も言葉を返せなかった。