第6章 再起
そう思っていたある日のこと、影山くんが昼休みに私のクラスまでやってきた。
案の定、クラスメイトにからかわれる。
「水沢の彼氏が来たー!」
「ち、違うって…!」
影山くんは、からかいの声を上げた男子をひと睨みして簡単に黙らせてから、私の腕を掴んだ。
「ちょっと来いよ。」
「ど、どうしたの…?」
別に逃げやしないのに、影山くんは私の腕をしっかり掴んで離さない。
道中もすれ違う人たちにじろじろ見られて恥ずかしかった。
屋上に続く階段の下で、その手はようやく離された。
ここの周辺は使っていない教室ばかりなので人気は無かった。
「何か、用だった?」
落ち着いたところでもう一度影山くんに問うと、彼はズボンのポケットから小さく折りたたまれた紙片を差し出してきた。
??
受け取って開いてみる。
目に飛び込んできたのは、見覚えのある用紙だった。