第6章 再起
そのあと行われたスパイク練習では、宣言通り影山くんのハイスペックなスパイクが炸裂していた。
前にたまにしか見られない影山くんのスパイクがかっこいいと言ったからだろうか。
先ほどの件もあってか、妙に張り切っていた。
私はスパイクを打つ影山くんを見て思う。
それにしても、かっこいい。
影山くんの目にはスコープでも搭載されてるんじゃないかと思うくらいの正確性でラインを読んでいる。
フォームも綺麗だ。
何度だって見ていたいけど、やっぱりセッターの彼のスパイクは他の人ほどたくさんは拝めない。
私は一度でも見逃すのがもったいなくて、ずっと影山くんから視線を外せずにいた。
撮影は順調に進んでいるらしく、たまにインタビューなども挟まれていた。
中でも影山くんは、素人目にもすごいプレーヤーらしいと分かったのか、他の部員より捕まえられる時間が多いように思う。
今も何かインタビューされていた。
少しだけ内容が聞こえてくる。