第6章 再起
「ねえ…それよりさ。」
月島くんがその言葉と同時に私に近付く。
「男の部屋にのこのこやってきて、タダで帰れると思ってるわけじゃないよね?」
「え……」
気付けば、私はあっという間にベッドに押し倒されていた。
「つ、月島くん…?」
「無防備にも程があるよ。男なめてんでしょ。」
「………」
真剣な表情に、私は何も言えなくなってしまう。
月島くんの瞳に吸い込まれそうで、視線を外すことができない。
そんな私を見て、月島くんは大きなため息をついて私の上から退いた。
「そんな目で見ないでよ。悪かったって。」
そんなにひどい視線を送っていたんだろうか。
自分では分からなかった。
私もゆっくり体を起こす。
「この前、影山に押し倒されてるの見ちゃったから…ちょっとやってみたくなっただけ。」
「そ、そっか…」
「本当に襲われると思った?」
そう言って、にやりと笑う月島くんは、いつもの彼だった。
私は恥ずかしくなって月島くんから視線を外す。