第6章 再起
「この前も言ったけど…影山に気を許さないでね。じゃないと今度は本当に襲われるよ。スイッチ入ったあいつ、女子の力じゃ止められないだろうし。」
「う、うん…」
「もしそんなことになったら…本格的に影山を許せなくなる。」
ちらりと月島くんの表情を窺えば、彼は辛そうに目を細めていた。
「直情的で無駄に熱いやつ…。僕の一番嫌いなタイプだ。」
「だ、大丈夫だよ月島くん!私も気を付けるし…。二人が仲悪くなるの嫌だよ、私。」
そう言うと、月島くんは表情を柔らかくしてくれた。
「菜月にそう言われたら…まあ、仲良くするのは無理だけどわざわざもめるのはやめようかなと思うよ。」
月島くんのその言葉に、私はほっとする。
「でもまあ、からかうのはやめられないと思うけどね。」
「もう、月島くんてば…。」
月島くんらしいな、と思っていたら急に腕を引かれて抱き寄せられた。