第6章 再起
「あ、あの実は私は…」
「菜月は彼女じゃないよ。」
私が否定するより早く、隣の月島くんがそう言葉を発した。
お兄さんもお母さんも驚いている。
「え、そうなのか蛍?てっきり女の子と二人でライブなんて行ってるから付き合ってる子なんだと…」
「……今はまだ、彼女じゃない。」
月島くんの言葉に驚いて、次に頬が熱くなる。
今はまだ。
ということは、これから…?
と聞いた人は皆思うだろう。
それを聞いたお母さんは優しく笑って私に言う。
「どちらにせよ、蛍の大切な子に変わりはないわ。これからも仲良くしてあげてね。」