第6章 再起
先生は職員室へ寄ってからもう一度体育館へ来るとの事だった。
だから私は、体育館への道を一人で戻っている。
武田先生に心の内を話したことで、気持ちは幾分楽になっていた。
恋愛は相手あってこそで、自分でコントロールするのは不可能なのだと改めて知る。
先生の言う通り運命というものがあるのなら、皆きちんとそれに気付いて幸せになれればいい。
心からそう思う。
私の運命は、一体誰に繋がっているんだろう………
高校に入ってからの、このややこしい恋愛事情も、先生に言わせれば私の運命に辿り着くまでに必要な過程らしい。
考えても考えても、答えは出ない。
きっとこんな風に頭で考えてしまっている間は答えにはたどり着かないんだろう。
恋はきっと、感覚的なものによるところも大きいはず。
そう、もっと……