第6章 再起
「あ、大地!」
菅原先輩の声に顔を上げると、大地さんが部室に入ってきてドアを閉めるところだった。
「何盛り上がってんだ?」
「俺の雑誌見てどの子がタイプかって話してたんすよ。」
「なあ、大地はどの子?」
菅原先輩の言葉に、大地さんがこちらにやってくる。
そして、雑誌に視線を落としてそう時間のかからないうちに、一人の女の子を指した。
「この子…かな。」
大地さんが指したのは清楚で可憐な女の子と言った感じの子だった。
やっぱり、何となく分かる気がする。
「大地ってさ、思わす守ってやりたくなっちゃうような女子が好きなんだよな?」
菅原先輩がアシストしてくれている。
私も頑張らなければ。
「守ってあげたい…チワワみたいな感じの子ですか!」
私の発言を聞いて、大地さんは笑う。
「チワワって…。あそこまであからさまじゃなくても良いけど、確かに守ってやりたくなるようなやつが好きかな。俺、結構世話やきたいタイプだから。」
「そうかあー…そうなんですねー…!」
目的を達成したことにより、思わずニヤついてしまう。
無事に聞き出せてよかった。