第6章 再起
私がそういうと、先輩は軽くため息をついてから口を開く。
「あのさ、好きな子に頼られて嬉しくない男なんていないと思うよ。」
「菅原先輩…。」
「だからさ、俺を喜ばせると思って話してほしいんだけど。」
そう言われてつい、私はまた先輩の好意に甘えてしまう。
「大地の好きなタイプ?」
「はい…」
「何で菜月がそんなこと聞くんだよ…」
先に理由を説明すべきだった。
菅原先輩の表情が曇る。
急いで友人に頼まれたことを告げると、菅原先輩はすぐに機嫌をなおしてくれた。
「なんだ、そういうことか。それなら協力してやらないとな。」
「良かった…」
「ちなみに、俺のタイプは素直でそそっかしくてほっとけない子だよ。」
先輩の手が私の髪を撫でる。
優しい表情でそんなことをされたら思わずドキッとしてしまう。
「よし、じゃあその子のために一肌脱ぐぞ!」