第6章 再起
「菜月ちゃん!お願いがあるの!!」
昼休み。
教室で、いつもの友人とご飯を食べていた。
すると、同じグループで行動しているわけではないけれどよく話すし仲良くしている子から相談を持ちかけられた。
「どうしたの?」
「あのね…菜月ちゃんの部活のキャプテンの人って名前、なんていうの?」
「澤村先輩だよ。それがどうかした?」
「澤村先輩か…下の名前は?」
「大地さん。」
私がそう答えると、目の前の友達は幸せそうにその名前を繰り返す。
「大地さん…大地さんかあ。」
こ、これはもしかして。
「あの…もしかしてさ、大地さんのこと好きになったとか?」
「え!!!」
一気に真っ赤になる彼女を見て、私はなんだか可愛いなと思ってしまう。
とても分かりやすかった。