第6章 再起
月島くんと部屋に戻ると、皆に物凄く心配された。
それに、
「大王様にキスされそうになってました。」
なんて月島くんが言わなくてもいいことまで報告するから、また影山くんに火がついてしまう。
「何?!及川さんが居たのか?おい、大丈夫だったのかよ!」
影山くんに思いきり肩を揺さぶられるのは、これで何度目だろう。
今はただでさえ頭がぐらぐらしているので、更にフラフラしてしまいそうになる。
「やめなよ王様。今この子酔ってんだから。ほんとに乱暴なんだから…。」
「ああ?!うるせえな!」
「だいたい君だって人のこと言えないんじゃない?体育倉庫でマネージャーに迫ってたくせに。」
「うっ…」
影山くんが言葉に詰まると、体育倉庫の件を知らない他の皆が影山くんに詰め寄る。
「…影山、菜月に迫ってたってどういうことだ?」
「す、菅原さん、その笑顔怖いっす…」
「詳しく聞かせてもらおうじゃねえか…なあ龍!」
「おう。事と次第によっては容赦しねえぞ影山!」
皆に責められる影山くんを見て、月島くんは意地悪そうに笑った。
それを見て私は苦笑する。
月島くんの隣に腰を下ろして机に突っ伏した。
そんな私の様子を見て月島くんは声をかけてきてくれる。