第4章 変化
「ご、ごめん!何語っちゃってんだ俺、恥ずかしい…」
「いや!何か…深いですね、今の。武田先生みたいでした!やっぱり先生に向いてますよ、菅原先輩!」
「それ、ほめられてるのかなあ…」
選んだ道が自分にとっての正解かを常に考えること、かあ。
それを今考えるならば、私の今までの選択は正解だったと言える。
こんなに充実した高校生活が送れるとは、中学卒業時には考えもしなかった。
日向くんに誘われなければバレー部のマネージャーになんて絶対になっていなかったろうから、本当に人生とは分からないものだ。
新しいことをやることで見えてくるものもある、という菅原先輩の言葉が私の中にストンと落ちた。
高校生活3年間でやりたいことが見えて、確実に進路が決まれば御の字だ。
けど、そうでなくても自分のペースで考えて選択し、間違ったら戻ればいい。
進路を「選択」することばかり考えて、その先のことは全く頭になかった私には目からウロコだった。