第4章 変化
菅原先輩は、メニューを手にとって私にも渡してくれた。
私は、将来の話になると自分に矛先が回ってきて恥ずかしいので具体的な進路の話にすり替えた。
「進学希望って、学科とかはもう決めてるんですか?」
「それもさ、最近まで不透明だったんだけど…この前菜月、俺に家庭教師向いてるって言ってくれたじゃん?」
「はい。」
「人に教えるのとか好きだし、教育学部行って教師になろうかなとか思い始めた。」
「ほ、ほんとですか!!」
菅原先輩が本当に先生になるかもしれないなんて!
とても似合っているし、教え方は上手だし、今から私は先輩の担当する教え子達がうらやましくなってしまう。
「すごくいいと思います!」
「へへ、サンキュ。なんか、菜月に言われると自信つくな。」
「へー…菅原先生かあ…!でもこれから、勉強大変になりますね。」
「そうだなあ、そこがネックかな。でも、頑張んなきゃだよな。」