第4章 変化
もう一人の友人がツッコミをいれて笑いが起きる。
すごく参考にはなったけど、今好意を持たれている、若しくは持たれていそうな人たち一人ひとりとのそういうことを想像すると考えただけで沸騰しそうだ。
キス以上のことなんて、今は考えられそうにもない。
側にいて笑顔が見たい。
触れたい、触れられたい、かあ…。
笑顔ということで思い浮かべるなら菅原先輩だ。
恋愛的な意味の“好き”かは別にして、私はあの笑顔が本当に好きだ。
落ち着くし、自分まで笑顔になれる。
触れられたいということに関しては……
脳裏を影山くんの姿がよぎって一気に体が熱くなる。
セックスもしてないのにそういう表現はおかしいのかもしれないけど、私は彼と肌が合うような気がする。
初めて触れられた時に感じた心地よさは勘違いではなく、触れられる度に感じるものだった。
『お前に触れたくて仕方ない』
影山くんの言葉を思い出し、恥ずかしくなって私は机に突っ伏す。
少しでも影山くんのことを頭から追いだそうと、私は飲み物を買いに自販機へと向かった。