第4章 変化
一瞬訳がわからなくて固まってしまう。
彼女はそんな私をお構いなしに言葉を続けた。
「月島くんのことも別に友達としか思ってないよね?
私、水沢さんと影山くん、お似合いだと思うんだ。絶対うまくいってほしい。」
なんだかんだで、月島くんの周りをうろつく私を排除したいだけらしい。
影山くんを応援云々というより、そちらのニュアンスを強く感じて、私は少し気を悪くした。
「別に、月島くんとはそんなんじゃないし、私のことは気にしないでほしいな。」
そう言って私は話を無理矢理切り上げようとする。
「それに、影山くんに変なこと言うと怒鳴られるかもよ。」
「うん。でも、私は私の方法で応援することにするから。わざわざありがとう。」
彼女は、そう言い残して先に校舎へと戻っていく。
最後の言葉が気になったけど、もうどうしようもない。
どうせなら、影山くんに怒鳴られて今考えていることをやめてくれないかなと意地悪なことを考えながら教室に戻った。