第4章 変化
いつもからかわれたり嫌味を言われたりしてばかりいるので、月島くんが自分を心配するような言葉をかけてくれたことに、思わず感動する。
でも、それと同時に、いつも冷静な月島くんが警戒するような事態にまでなっていることに、私は恐怖感を拭うことができなかった。
「あ、ありがとう…」
「うちの生徒かもしれないんだから、学校内でも気をつけなよ。」
そう言って、月島くんは私のクラスの前まで送ってくれた。
それはそれで、月島くんのファンの子達からの視線が痛いんだけど…でも、月島くんの好意なのだからとありがたく受け取っておいた。
月島くんが拾ってくれたブレザーに袖を通して、ため息をつく。
はやく、この件が解決するといいな。
そう思いながら窓から外を眺めた。