第4章 変化
そういえば、菅原先輩にも、あんまり褒め言葉を多用しない方がいいようなことを言われたことがあったっけ。
でも、さっき西谷先輩が言ったように人のことをすごいとか、ああなりたいとか思うことの多い私は、そのままそれを口にしてしまうたちなので、なかなか変えるのは難しかった。
「ご、ごめんね…?」
「何でお前が謝るんだよ。」
「だって、気悪くしたみたいだから…」
「…あーっ…だからそうじゃねえんだって…」
影山くんは綺麗なその髪をぐしゃぐしゃかき乱している。
そのあと、目付きを鋭くしてからこちらを振り返った。
「俺のことはいくらでも褒めろ!その代わり、他の男のことは一切褒めるな!!!」
「え…」