第4章 変化
自分の部屋に男の人が入るのは、初めてだった。
「ど、どうぞ…」
私は先輩にクッションをすすめた。
それに笑顔で答えて、先輩は腰を下ろす。
「可愛い部屋だな。女の子って感じ。」
「そ、そうですか?」
「菜月のお母さん、面白いな。」
「何か…色々すみませんでした。嫌でしたよね、ズケズケ色々聞いて…。」
私は、クッションを抱えてため息をつきながらベッドに腰掛けた。
「いや、全然。色々話せて楽しかった。ご飯もおいしかったし!」
「それなら良かったです…」
私は、さっきの菅原先輩の言葉の意味について聞いてみたかったけど、何と切り出して良いのかわからず、そのまま押し黙ってしまった。
すると、そんな私を見て菅原先輩が口を開いた。
「なあ菜月。」
「はい。」
「影山と…何かあっただろ。」
いきなり影山くんの名前が出て体が強張った。
「お前ら本当に分かりやすいからさあ。」
「え、ええと…」
「別に内容まで言わなくてもいいよ。当ててみせるから。」