第4章 変化
思わず、口を半開きにしたまま、まばたきを何度もしてしまった。
何これ、また夢なのかな…?
夢じゃないとしたら影山くん。
それってもう、ほぼ告白だよ?
本人が無自覚な分、余計ダメージが大きかった。
言葉でこそ伝えられていないものの、影山くんの気持ちが、未だ逸らせずにいる視線から嫌というほど伝わってくる。
お前が好きだ、と。
これはきっと、私の勘違いじゃない。
私は、鳴り止まない心臓を抱えながらゆっくり影山くんから視線を外した。
「…俺の話はそれだけだ。」
そう言って影山くんはまた歩き出した。
私もそれについて行こうと一歩を踏み出したとき、また何かに躓いた。