第3章 合宿
冷たい牛乳が体の中に染み渡っていくのを感じながら、私は窓の外を見上げた。
「わあ、星…きれいだね。」
窓からは星が数多く見えた。
いつもと違うシチュエーションだからか、普段より綺麗に見えるから不思議だ。
「そうだな…」
隣の影山くんも、私と同じようにしばらく窓の外を見上げていたけれど、気が付くとその視線は私に移っていた。
「菜月……。」
「?」
視線に気が付いて、影山くんの方を向くと、真正面から見据えられて、戸惑う。
影山くんの手が伸びてくる。
どうしたの、影山くん。
私は口には出せないまま、固まっていた。
その時、静かなロビーに声が響いた。