第1章 朝
そして , 最初に戻る。
俺は肩を激しく揺らされて起きた
焦ったような北山の顔が可笑しくてくすくすと微笑んだ
けれど北山は何も覚えていなかった , 今日もお互いオフだし , いいよな , と黒い考えが脳裏をかすった
北山も俺のこと好きなことに代わりはないだろうしどうにも興奮が収まりそうにもない
頭の中でそんなことを考えつつ相手をベッドに押し倒し抵抗が出来ないように手首を押さえ付け狂ったように深く深く口付けた
舌を絡めるたび甘く蕩けそうな声が耳をくすぐる
俺は勘違いしていた , 唇を離すと北山は酷く傷ついた顔をしていたのだ
そしてこう言った 「帰れ」 と。
後悔した時にはもう遅かった , 今にも泣き出しそうな目 , 恐怖に震える体 , 避けるような距離 , ただ呆然と相手を見詰め沈黙が続いた
「悪かった , 今すぐ帰るよ , ごめん」
とだけ捨て台詞のように呟き素早く服を着て部屋を後にした
明日はグループで雑誌の撮影がある , きっといつものような笑顔は俺に向けてくれないだろう , 嫌われてしまった。