第3章 契り
「黒刃さんありがとうございます」
樹里奈がよわよわしく言う
「だいぶお疲れになったでしょう・・・
良く乗り越えられましたね・・・」
黒刃は樹里奈をベットに下すと、優しく頭を撫でる
「黒刃さっ・・」
樹里奈はほっとしたからかぽろぽろと涙が零れる
「怖かったでしょう・・・
今日はゆっくり休んでください・・・
これを飲めば、ぐっすり眠れて疲れもとれますよ」
黒刃にすすめられたブルーの飲み物をコクリと喉に流し込む
「黒刃さ・・・これ・・・」
「おやすみなさい、樹里奈」
樹里奈の意識はそこでなくなった
・・・・・・_______
次に樹里奈が目を覚ましたのは夕日が差し込む頃だった
「ん~・・・よく寝た・・・」
ぐっとベットの中で伸びをする
ベットの中でごそりと身じろぐと、肌触りのいい布団が樹里奈の肌を撫でる
「わっ・・裸でねちゃったんだ・・・」
シーツを躰に巻きつけクローゼットを開けると、今まであった下着は全てなくなっていた
代わりに紐のショーツや割目のある下着が並べられていた
これならつけていてもあまり意味をなしていないような気がする
ブラに至っては一つも用意されていない
理人様の意向でこれを身に付けろということだろう・・
樹里奈はそれを身に着けると、部屋着と思われるシルクのワンピースを身に着ける
それは樹里奈の躰のラインをぴったりと浮き立たせていた
コンコン・・・とノックされる
「はい?」
樹里奈が顔を出すと黒刃が立っていた
「おや、もう起き上がっても大丈夫ですか?」
「はい・・・躰も軽いです」
「そうでしたか・・・しかし一日半以上眠っていたのですからまずは食べて・・・」
「えぇっ・・?そんなに眠っていたんですか・・・」
「ええ、まぁ・・・しかし、躰をあれだけ酷使したのですから仕方ないでしょう。」
カチャカチャ・・と食事の用意をする