第2章 暗黙のルール
「よぉ、樹里奈・・・おはよう」
「あ、庵くん、おはよー」
「今日からメイド服変わったのか?」
「あ、うん・・・本当は明日からみたいだったんだけど・・・
黒刃さんが着てもいいって言ってくれて・・」
「・・・明日からって事は・・・お前・・」
「あ、うん・・・契約サインすることにし・・」
「マジかっ?!」
庵は樹里奈をぎゅうっと抱きしめる
「い、庵くん?」
「すっげぇ、嬉しい・・・これからも樹里奈ここにいてくれるんだな」
「うん・・・これからもよろしくね?」
「よく、決心したな・・・オレ駄目だと思ってたよ・・・」
「なんで?だってここの人たちみんな好きだもの」
「それは・・・その、あれも含めてって事・・・だよな・・?」
庵は樹里奈の顔を覗き込むように尋ねる
「ぁ・・・そ、それは・・その・・・」
樹里奈は庵の視線から逃れるように目を泳がせる
「ふ~ん・・・樹里奈にそんな一面が隠れていたとは、ね・・・」
庵は樹里奈の腰に手を回し、自分の方へと引き寄せる
「本当は今すぐしたいとこだけど・・・」
「い、庵くん?!こ、ここ廊下だよっ・・」
「廊下じゃなきゃいいのか?」
庵が樹里奈の耳元で低い声で囁く
「そ、そういう意味じゃ・・・」
「・・・昨日は一日源のとこにいたんだってな・・・」
「な、なんで知って・・・」
「一日中、獣のように犯されたのか?」
「ち、ちが・・・っ」
顔を真っ赤にして応える樹里奈の唇を撫でる
「・・・焼けるな」
「い、庵く・・」
「今から俺の部屋連れて行ってもいい?」
「ぅ・・・」
「ま、駄目って言っても連れてくんだけど~」
庵は樹里奈を抱き上げると、鼻歌を歌いながら自分の部屋へと連れ込む
「そのメイド服・・・・なんかエロいよね・・
露出が少ない分、妄想を大きくさせる・・・」
そう言いながら、庵は樹里奈を壁際に追い込む
「清楚なメイド服の下にはどんなエロい躰が隠されてるんだろうと思うとゾクゾクするよ・・・」
とうとう壁まで追い詰められ、トン、と庵の腕の中に捕えられる
「・・・俺と要の部屋隣同志なんだ・・・」
「庵くん・・・?」
樹里奈は庵が言いたい事がわからず首を傾げる