第1章 入れ替わるメイドの事情
キッチンに戻ってくるとおやつの準備が既に整ってた
「あれ?源は?来ねぇの?」
「一応声かけたから来ると思うんだけど・・・まだお仕事残ってるみたいで・・・」
「そっか・・・じゃ、とりあえず避けとくか」
「ね、梅さん源さんが花束作ってくれたんです。これ今日のランチの時飾ったら素敵じゃないですか?」
「え・・・」
「え?どうかしたんですか?」
「・・・源がお前に花束渡したの?」
庵も驚いた顔で樹里奈を見る
「は、はい・・・持ってけ・・・って。
駄目でした?」
「そうじゃないのよ、源くんがそんな事したの初めてだから」
「そーそ、いつも花は執事の黒刃が飾ってるぜ」
「そうなんだ」
「でもその花束も素敵じゃない?」
「要にランチの時に飾るか聞いて来い」
「うん、わかった」
奥のキッチンでランチの仕込みをしている要の所へと樹里奈が向かう
「・・・・あの源がねぇ」
「あの子、魅力的だもの」
「まぁね」
「庵くんだって新作はいつもメイドには食べさせないじゃない」
「ま、ね・・・なんかあいつ一生懸命でほっとけないんだよな、今までの女と違って裏表ねぇし・・」
「そうね」
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