第2章 名探偵の好きな人
新一がいない教室は、とても退屈。
ただでさえつまらない数学が、もっとつまらない。
新一がいた頃は、数学のわからないとことか教えてもらってたのにな。
他はまぁ普通なのに、あまりに数学が出来なさすぎる私の為に、新一が付きっきりで根気よく教えてくれた。
呆れた顔してたけど、出来たら嬉しそうに笑ってくれて
ーーー幸せな時間だったな。
今ではもう、誰もいない机と椅子があるのが、当たり前の風景になりつつある。
今頃新一は小さなお友達に混じってお勉強しているのかな。
コナンの姿じゃなくて、新一の姿を小学校の教室に置いてイメージしてみたら
アンバランスすぎて笑えた。
「問2を神田解いてみろー」
一人笑ってたら教師に当てられた。
鬼教師め、チクショウ。