第6章 ナメたら死にますよ?
カ「…ああ」
そういい俺たちは帰ることにした。
…
雪「……やめて」
チ「!?」ビクッ
帰り道、僕は雪ちゃんをお姫様だっこして、兄さん二人の後ろを歩いていた。
そんな時、雪ちゃんが突然声をだした。
チ「どうしたの…?」
雪「……」
チ「……もしかして寝言?」
返事は無く、一定のリズムで呼吸を雪は繰り返す。
__どうやら寝言のようだ。
チ「やめて…って何の夢をみてるのかな」
悪夢をみていないか、心配になって次の寝言を待ってみる。
チラリと兄さん二人をみる、二人は二人で会話が盛り上がっているようだ。__しかも喧嘩のことについて。
お「久々ストレートかましたわ~俺!」
カ「本当兄さん喧嘩好きだな…」
お「えー?お前も久々じゃねえの?あんだけ本気でさぁ」
カ「あれは……__」
チ「…喧嘩好きだなぁ、俺には全然わかんないよ…血汚いし」
ポツリとため息まじりに愚痴が溢れた。
雪「これ以上は……」
チ「!」
雪ちゃんから次の寝言がでた。
これ以上……?
まさか凄く……エロいのみたりとかないよね。
チ「いや、声質が全然違う…か…はは」
俺、マトモマトモ、言うけど結構…変態だなぁ。やっぱ。
何となく自分のムッツリさを感じまくる。
バカなこと考えていたら
雪「"ひとり"は嫌だ……」
チ「ひと……り」
雪は震える声で発した。
チ「雪ちゃん……悪夢を…みてるの?」
問いかけたって何も返ってくるわけないのに。
思わず問いかけてしまうのはそれだけ心配している証拠か。
でも僕は、雪ちゃんの震える声、悲しげな顔、耐えられなくて
チ「僕がいるよ。」
ポツリ
言葉を漏らした。
チ「……ごめん、僕なんか、いたって意味ないよね」
さっき漏らした言葉が恥ずかしくて、
照れ隠しした。
雪「……ありがとう…松」へにゃ
チ「へっ!?」
今……ありがとうって…
しかも…え?…松って…
いや……それよりも……
チ「笑顔……可愛すぎるだろっ……///」
ヤバい、簡単に言えば……萌え死にそう。
いやでも、違うな…これは、単純に、そう…
__好き。
チ「あ~…自分に言われてるって決まってないのに……///」
兄さんたちにバレないように声を圧し殺して言った。
息を止めてたみたいに苦しかったのがとけていく。