第1章 出会い
お「お、おう……」
彼女以外の皆が
ゴクリと喉を鳴らす
彼女も1度深呼吸をし
落ち着いてから話し始めた
雪「__ありがとう !そうだ
私の名前は柊 雪
歳は2X歳 宜しくね」
ト「素敵な名前!同い年なんだね!」
チ「こ、こちらこそ!よ、宜しくね」
ト「兄さんキョドりすぎ」
クスクスとトド松は笑う
チョロ松はうるさい と小さくボヤいた
その光景をみて雪は苦笑した
雪「はは…宜しくね?
後私、名前はもう一つあるの」
雪はポンと自身の胸に手をあてる
お「何それ?源氏名?」
チ「ちょっ女の子に何いって__」
雪「言い方はちょっと似てるかな
顔をちゃんと見てくれればわかるかも」
そういうと
雪はずっと被っていたフードをばさりと脱いだ
その顔は僕達も知っている有名な人だった
皆 え と声を漏らす
お「な……な、え?君って……」
今から10数年ほど前のこと
丁度僕らが小学生の頃だった
ある日突然現れ芸能界トップに
たった1週間で君臨した天才子役がいた
芸名 花岡理恵
少女は世界中を虜にし
ハリウッド映画にも何本も出演
彼女は世界の宝だと言われていた
だが 突然少女は何も言わず何も残さず
何の前触れも無く姿を消してしまった
最後は世界警察が動いたが失敗
少女の失踪理由の噂は絶えなかったという
しかし現在から2ヶ月前
その少女が大人になり芸能界に帰ってきたのだ
勿論何の前触れも無く
今日 彼女は今や昔通り
世界的有名女優として君臨している
__そうその彼女こそが
雪「もう一つの名前が花岡理恵、あれも……私なの」
彼女は二カリと微笑んだ
テレビでみた彼女と同じ笑顔で。
六つ子達は目が点になった
一「テレビの!」
カ「天才子役!」
お「世界中を虜にした!」
チ「オタク業界にも人気の!」
十「可愛い!」
ト「あの理恵ちゃんが」
雪「私!」
花岡理恵こと雪はまた笑った
チ「その……それだけでもう驚きなんだけど
何で追いかけられてたの?」
雪「……簡単に言うとスパイだから」
カ「スパイ!?」
雪「うん、実は小さい時からそうだったんだけどね」
ト「あの時から……」
六つ子達は内心焦っていた
とんでもないものを助けてしまったと
雪「でも昔は留まれなくなったから……ただ今は」