第6章 ナメたら死にますよ?
雪は帽子を深くかぶり、街中を歩いていた。
雪「…おそ松兄さんの返事思い切り無視したけど良かったかな」
まぁ時間もちょっとヤバかったし、いいよね?
そうやって考えて歩いていると
雪「あ、ここがにゃーちゃんの踊るライブハウス…」
街中では少し珍しい、ライブハウスをみつけた。
にゃーちゃんのライブでの行列はとても長く、男ばかり。
ここで女が立ち止まっているだけでも変だろうな。
雪「えっと…あぁ、ここ通ったらあるのか。」
ライブハウスには横に細道がありよく見ると裏口が見える。
私はとりあえずそこを通っていった。
雪「えぇと、…ノックしてみるか。」
ドアの前にきた雪は鉄のドアをノックする。
カンカン、と良い音がした。
に「花ちゃん!?」
雪「わっ!?…にゃーちゃん!ビックリした。」
に「わっ!花ちゃんだあああああ♪」
にゃーちゃんはむぎゅ~っと私を抱き締めてくれた。
…ああ女子力あるなぁ……良い匂いする。
雪「ん~♪…にゃーちゃん、私じゃなかったらどうするの。いきなりでてきてビックリしたよ?」
に「大丈夫!にゃーの感は鋭いにゃ!」キリッ
雪「わお。」
にゃーちゃんは本当可愛い。私の自慢の親友だ。
…この可愛さに気づけない人がわからない。
でも、にゃーちゃんに本名で呼ばれないの、変な感じ。
いつもなら思わないのにな……。
…まぁおそ松兄さんたちに本名で呼ばれたら慣れないか。
に「まぁ取り敢えずはいって!衣装とか説明するにゃ!」
うん、と雪は返事をし、私はライブハウスへ入っていった。
…
に「いきなりゴメンね?休んでたのに…」
雪「大丈夫だよ。にゃーちゃんの頼みなら何でも聞くし」
に「大好きにゃ~!」
今回急遽、バックダンサーをしてくれと頼んだ理由は、
にゃーちゃんのライブのいつもの人が突然休んだから。
理由は不明らしく、それからは音信不通。
それにしても変な感じ。何か…ありそう。
に「どうしたにゃ?」
雪「ん、何でもないよ。考え事。」
に「にゃ?…」
私は妙な胸騒ぎを押し込めて、今目の前にあることを見つめた。
「こちらが、衣装となります」
雪「『…わ、凄い可愛い……』」
衣装さんから渡されたのは、フリフリの水色の服だった。
……にゃーちゃんと色ちがいのお揃いにゃーちゃんはピンク。
雪「…これ、え?…もしかしてですけど」