第17章 僕は辛いですか
「……ええ!?」
雪「勘違いされるのもわかってる、だけど本当に違うの!
っていっても……そのプリクラみたんじゃ、しんじてもらえないよね」
彼女は驚きながらも手に持つ雪と十四松が写ったプリクラをみた
……バッチリキスしたのが写っていて恥ずかしい
「十四松くん、こんな軽い人になっちゃったの……?」
雪「(訂正しようにも出来ない!)あ、その、事情がありまして……」
彼女は突然手をぽんと叩き閃いた様子をみせた
「……そっか!事故チューね」
雪「え?」
「ふふっ十四松さんったらお茶目なんだから仕方がないわよね……」
雪「……」
雪はぽかんと口を開けたまま固まってしまった。そ、そんな考えに至っちゃうの……?この子ってもしかして天然……?
「うふふ……あれ?どうしましたか?」
雪「!いやなんでもないです。十四松ってお茶目ですよね、でも見てて飽きないですあはは……」
彼女は目を輝かせながら頷いた、突然ハッとした顔になる
「花さんでしたよね、私たちその……仲良くなれると思うんです。お友達になって頂けませんか?」
雪「友達……?」
友達になって困ることはない。だけど本名を偽っていること、芸能人だということ、がよぎったのに。
雪は彼女の手を掴んだ
「?!」
雪「あっあたしと……友達になってくれるの!?」
それよりも友達になって欲しいなんて言われたことが殆どない雪にとってとっても嬉しかった
一方彼女は驚いたが一瞬戸惑ったがすぐ笑顔に戻り
「もちろん!ここに戻って初めての友達だからとっても嬉しい……!LINNE交換しませんか?」
雪「!LINNE……うん少し待って」
友達になれてLINNEを交換するとはいえ、おそ松たちと交換しているのは本名を知っている人だけのもの
雪は’’もうひとつのアカウント’’を開き彼女に提示した。
「はいっ……あ!花さん、これですね」
雪「うん!……あ、そうだなんて呼んだらいいかな、貴方LINNEの名前……」
彼女のLINNEを交換したはいいが彼女の名前のところには野球ボールの絵文字だけだった
そういえば彼女の名前を一切私は聞いていない
「……少し事情があって、あんまり言いたくないんです」
雪「そっか……ううん大丈夫。そうだなぁ……あ」
そこで私はやっと彼女の手首についているリストバンドの’’14’’に気づいた。