第14章 予想外の奇襲
カラ松は彼らに怒声を浴びせる
その様子を実森は
疑問と恐怖の入り混じった目で見ていた
それから数十秒程だろうか
質問を投げる男の顔が呆れ顔になった
「……そうか、それがお前の答えか
残念だ」
カ「……?っぐ?!」
男はカラ松の襟首を掴む
「さよならだ、松野カラ松」
カ「……? !」
直後2人は近くの機材部屋に突き飛ばされた
カラ松は唸り声を
実森は小さく悲鳴をあげる
男は冷たい目で二人に近づきカラ松の両手首に手錠をかけた
驚いて後ろを振り返ると
実森も同じように手錠をかけられていた
カ「おい!彼女は関係ないと……!」
「もともと彼女以外にもここにいる者は全て殺す予定だ」
カ「……この外道!」
実森が半泣き状態で震えている
何も出来ず言う通りにする自分に嫌気がさした
カ「くそ……」
その後、カラ松と実森を背中合わせにし
2人の両腕に縄を括りつけ
ドアが勢いよく締まり鍵のしまる音がした
男らはその後何処かへ立ち去っていった
ぽつんと2人は密室に閉じ込められる
実森は尚もカタカタと身を震わせている
若干自分の鼓動と息が早まるのを感じた
カ「……どうすれば、どう、す、れば」
ミ「死にたくない……死にたくない……」
このまま死んでしまうのではないか
そう思い始めたその時だった
電気のついていない暗い部屋の隅に
赤い小さな光が灯っていることに気づく
カ「?……あれは」
ミ「……」
機材の光?
いや……機材室はたまに使う機材をいれてるだけであって、
常時オンになっているものは別の部屋の筈だ
だったらあれは……
カ「……実森さん」
ミ「……」
カ「実森さん!」
ミ「!は、はい?!」
呆然としていたのだろうか
背中合わせだというのに大きめの声で言って
やっと彼女は気づいた
カ「あそこの光、変だと思いませんか」
ミ「ひ、かり……?__あれは!」
どうやら実森さんも気づいたらしい
カ「少し……近づいてみませんか」
ミ「でもそれで出れるのでしょうか……」
カ「何もしないよりは……いいかと」
わかりました、と彼女は告げる
2人は足を使いなんとかその光の元へ辿り着いた
カ「!これは……」
近くまで来たあたりで規則的な電子音に気づいたため
なんとなく予想はしていた
その機械の数字は少しづつ減っている
そう
カ「時限爆弾……!」