第14章 予想外の奇襲
ピー……ガチャ……ツー……
電子音が静まった部屋に鳴る
雪はその頃、
盗聴器で色々な電波をキャッチし、
情報を少しでも探ろうと必死だった。
最初おそ松達は雪が突然真剣な顔になったかとおもいや、
バックから大きな機械を取り出したのには
流石に目が点になった
だが いまでは黙ってただ真剣な雪を見つめている。
視線を無視し情報を探る雪は、ブツブツと何かを言いながら
メモをとっている。
時折ダイヤルを精密に1ミリ2ミリ程回したかと思えば
今度は二周半、逆回しなど慣れた手つきで行っていた。
すると突然、雪は手を止め目を見開き、
少し歯ぎしりをしてから吐露した。
雪「予想通り、黒の組織だ……」
ヘッドホンから聞こえてきた言葉はこの通りだった
「ここに花岡理恵がいる筈だ」
「探せ、逃がすな」
「そして松野カラ松という俳優も捕まえろ」
音自体は所々途切れ途切れだが、空いていた言葉も簡単で
すぐにそう称せた
お「雪ちゃんは予想通りで……って
カラ松が狙われてんの!?」
雪「うん、間違いない」
おそ松の疑問に雪はすぐさまそう発する
それを聞いたチョロ松は悔しそうに拳を握りしめた
チ「っ……!」
ト「でっでも!
それだけじゃ爆破させた理由が足りないんじゃ」
雪「……待って、…………違う、違う……クソ……!」
メモをとっては斜線をひき、ダイヤル回してはまた……
と、雪はイラつきながらもその行動を繰り返していた。
何回か繰り返した後、突如 なっ…… と漏らし、
ダイヤルを大きく回して片耳だけのイヤフォンを床に叩きつけた
その顔は恨みの顔になっている。
その様子を見ておそ松達は察する
暫くして雪は顔をあげておそ松達の方を見て言った
雪「やられた。
……向こうは共通の電波を使用してない。
どれも規則性がない電波ばかり……
中には一般家庭で使われているような電波までで……」
一「……探すのにまず時間がかかるから、
その前に会話が終わるってこと?」
雪「うん。
それに重要そうなものに限って電波や暗号を介してるし、
どれだけメモをしても電波の種類まで変わってきてて……
とにかくキリがない。」
お「あ〜……ええっとよくわかんないけど要するに〜
……つっこむしかないと?」
ト「え?! そ、それは極論すぎるんじゃ」
雪「正直そういうこと」