第11章 それは突然に
横は一切見ないで問いかけた
雪「__なんでここにいるの」
ア「こんなに近いのに横向いてくれないの?冷たいなあ」
__顔も見たくない
雪「__質問くらい答えたら?ホストなんでしょ」
ア「…意地でも向かないのか、でも、わかってるんでしょ?
__俺が、君の敵……黒の奴らだってこと」
雪「…」
ア「僕がここにいる理由は、君に話したいことがあるから」
雪「…なに?」
ア「ボスがあんたを狙っている理由は__お察しだろうけど」
無言で彼の言葉を聞き続ける
ア「でもボスはあんたのためならなんだってする。だから考えときなよ?……花岡理恵」
雪「__!」
ア「……いうこと聞かなければ死ぬ人がいること」
雪「…!」
瞬間背筋が凍りついた。
死ぬ人?……私のかわりに?
もしかして___あいつは………
『ブーッ…ブーッ…』
雪「!(電話…多分カラ松からだ…)」
ア「……時間がきたみたいだね、では失礼するよ」
待ち人がいたんだったね、とアキラは喉で笑いながら屋上の出口のほうに向かった
雪「……おい」
ア「__?何だよ怖い声で」
向かっていくアキラに向かって雪はドスの効いた声をだす
雪「大切な人に__私以外に何かしたときは……殺すぞ」
ア「……君次第だよ」
次こそ雪はリールガンを地面に向けて__飛び降りた。
ア「……忠告はしたぜ?俺はな___」
…
カ「___くそっ、何でこんな遅いんだ…?!」
かれこれ20分はたってるぞ……指定の場所に俺はとっくについてる。
すぐくるって嘘だったのか?!それとも黒の奴らが?!
カ「オーマイガッ!!!くそ、でてくれよ雪__!!」
雪「呼んだ?カラ松」
カ「ぬ゛お゛お゛お゛ッッッ?!」
ものすごいうめき声をカラ松はあげた
その姿をみて雪はケラケラ笑った
カ「はぁ……おい雪!!遅すぎだろう!」
雪「ご、ごめんごめん乗り移った先のビルに人がいて」
カ「んなっ?!__それでそいつは!!」
雪「勿論口封じはしたし念のためおねんねしてもらったよ」
カ「おねんね……?!そんな野蛮なことを?!」
雪「焦りすぎ!!」
?……またもや笑う雪だがなんだか……おかしい
カ「……雪?」
雪「あはははは!……ん?」
…?いやいつも通りなのか……?
カ「……いや何でもない…いくか?」
雪「うん!」