第10章 俺のこと見てよ*
雪「っはぁ……パチンコ代はおこづかいからだしてよね!」
お「へ~い」
気付けばもう9:00だ。
黒の奴らもくるかもしれないし早くいかないと……
雪「じゃあもう行くね。10分終わった!」
お「おー」
もう馬鹿松!!何が人間国宝なんだよ!
ガチャリと勢いよくドアを開けて出て行こうとしたら
お「あ、雪ちゃん」
雪「何?」
お「なんかあったらすぐ呼べよ。
__絶対守るから」
雪「っ!」
さ、さっきまでヘラヘラしてたのに突然本気の顔とか……心臓に悪い!
雪「す、すぐこなかったら殴るから!」バタンッ
お「ウィッス」
雪は勢いよくドアを閉めてダンダンと音を響かせながら階段を降り上にまで聞こえるくらい大きな声で
雪「いってきます!!!!」
と叫んで行った。
お「おー響くね~~」
ふぁあとあくびをして目を擦る
ああちょっと先走り過ぎたかなとか考える
でもまあずるいよね。ずるすぎるよね。
人間国宝でカリスマレジェンドの長男の俺なのに、
弟ばかりいい思いしちゃってさ。酷いよ。
……今日はさぁ、独り占めしたっていいじゃん。
チ「__ここにいたんだ」
お「!_おーチョロ松?どうした?」
気付けばチョロ松が部屋に入ってきていた。
長男の余裕さを弟に見せるためににっかり笑って接する
チ「……アンタが上機嫌で二階に上がったかと思えば今度は雪ちゃんが顔ふくらましながら仕事行ったけど何したの?」
お「え~?何もしてないって」
チ「(絶対嘘だ)はぁ……焦ってるの?」
お「へ?」
チ「もしかしてトド松たちにいわれて焦ってる?」
お「!」
図星。
さっき雪ちゃんに当てられたのにチョロ松、お前までもか
すこ~し余裕を砕かれて苦笑いになる。
……少しだけ。
チ「カラ松の言ったこと、そして昨日トド松が言ったこと、長男だというのに弟に先越されてしまい終いにはあのカラ松にあんなこと言われたら兄さんなら焦るか」
お「る……るっせぇな!!お前調子のんなのバーカ!」
チ「……(図星か)」
やれやれといった感じでチョロ松はため息をした
チ「……兄さん、別に俺が最後だろうがなんだろうが……どうでもいいから」
お「へ」
おそ松は予想外の返しに余裕さを無くし口をぽかんとあける
チ「兄さんが童貞だとかそういうの気にしようが俺には関係ないだって__」