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【おそ松さん】僕らが愛したのは君だけで

第10章 俺のこと見てよ*


ヘヘッと声が聞こえる

何だかそんな声が聞こえて笑みが溢れた

雪「なーに?ちょっかいだしにきたの?」
お「いや別に~?どんなん作ってるか気になるじゃん?」
雪「…あ、ちょっときて」
お「おう!どれどれ~……」

ほうれん草や玉ねぎをしゃっしゃと炒めていると突然、肩に重さを感じた。

雪「……兄さん何で人の顔肩に乗せてるの」
お「ん?ここからのほうが見やすいじゃん」

おそ松兄さんは横に並んでくるかと思えば肩に顔を乗せて手をお腹あたりにまわしてきた

雪「……料理の邪魔しないのー」
お「へへ、いい匂いしてんじゃんうまそー」
雪「……まあいいか、ベーコンエッグ、ほうれん草のバター炒め、コーンスープ、全部好き?」
お「俺ら不味くなければ全部食えるよ」
雪「うわなんか酷い」

耳元でまたクスクスと笑いが聞こえる
少しこそばがゆくて、んっと声がでた

お「……今のちょっとエロい」
雪「……バカそういうのやめろ」

フゥと耳に息を吹きかけられてまた声がでた

雪「んぁっ……料理の邪魔しない!……不味いのできて文句言っても知らないよ」
お「えー?不味いわけないじゃん!」
雪「え?」

お「__将来の嫁さんの料理が不味いわけねーだろ……?」

雪「っ!///」カァァ

突然恥ずかしいことを言われて顔が熱くなる
耳元で吐息混じりに言われたその言葉は簡単に私を翻弄させた

雪「な、何いってんのおそ松兄さん!」
お「言ったじゃん、他人にも弟にも渡さない、俺を選ばせるって……嫁さんなってよ?」

雪「い、いろいろ話早いし付き合ってないから!!……好きとかわかんないままそんなの……悪いよ」

お「ゆっくりわかればいいってそんなの……俺が教えてあげてもいーんだけど?」
雪「嫌な予感しかしないからヤダ」
お「ちぇー、ケチ」

そういいおそ松は雪のお腹にまわしていた手をきゅっと締める

お「選んでよ……兄ちゃん悲しいよ?……」

雪「っ!甘えてもダメ!!///」
お「ははっ冗談冗談」

そういいパッとおそ松は手を離しスッと離れた

お「雪ちゃん、今日の夜……空けといて」
雪「……え?」

お「俺がどんだけ好きか雪ちゃんに教えたげる」
雪「ま、待って何どういう……!」


サッと後ろをみるともう誰もいなかった

雪「……ズルい兄さんだ」

ため息をしてから雪はバター炒めを皿に盛りつけた。
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